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月刊 波 2001年11月号」より抜粋… <発作の特徴>「点頭」つまり、うなずくという名前が示すようにその発作像は極めて特徴的。 <1>発作は突然頭部を前屈(点頭)し、両上肢を振り上げて、時には下肢も股・膝 関節で屈曲する短時間の強直性けいれん。 <2>個々の発作は瞬間的か数秒の短時間のものもあるが、短時間(数秒から十 数秒)間隔で何度も反復して繰り返し、このことをシリーズ形成と云う。 <3>発作回数は発症当初は少ないこともあるが、次第に多くなり、一回のシリーズの中での発作の回数も、また一日のうちでのシリーズの回数も増加してくることが多くみられる。 <4>発作は覚醒期にみられるが、一日のうちで入眠まぎわや覚醒まぎわに頻発する傾向がみられる。 <本症の特徴について> このような特有な発作型を示す本症の発症には次のような特徴がある。 <1>特定の年齢に起こりやすい。 発症年齢は1歳未満、とくに4-7ヶ月に多くみられる。このように発症時期と症状が年齢と強い関係を持っていて、1ヶ月くらいの乳児に多く見られる大田原症候群、1歳過ぎに多くみられるレノックス・ガストー症候群とともに3者をまとめて「年齢依存性てんかん性脳症」といわれている。この3者は大田原症候群から点頭てんかんへ、点頭てんかんからレノックス症状群へと移行が認められている。また難治性てんかんの代表にもなっている。 <2>原因はさまざま 検索の結果原因が明らかになった例や、発症前に発達の遅れがあり、脳障害の存在が考えられる場合を症候性、検索したが現在の医療技術では原因をはっきり特定できなかった場合を潜因性と呼び、2つのグループに分けている。潜因性のほうが一般的に発作のコントロールやその後の知的発達は良くて、原因によってだいぶ予後が左右されるようだ。 症候性は障害を受けたと考えられる時期により、出生前、周生期、出生後に分けている。 出生前の原因としてはMRIの画像診断の進歩でかなり多く診断できてきた脳形成異常症や、結節性硬化症などの神経皮膚症候群、胎内感染症、染色体異常症、先天代謝異常症などが主なものである。 周生期の原因としては新生児重度仮死による脳障害、頭蓋内出血などがある。出生後の原因としては脳炎、髄膜炎などの感染症や頭蓋内出血など。点頭てんかんは家族内の発生の報告は少なく、遺伝的は素因が少ない発作型と考えられているが、遺伝性疾患が基礎疾患としてあるときには遺伝の問題も出てくる。 <3>発作以外の症状 症候性の例では発症前にすでに何らかの脳障害の症状が見られる。精神運動発達遅延、脳性まひ、視聴覚障害、小頭症など。しかし、潜因性の例でも発作の始まる少し前から不機嫌になったり、飲みが悪くなったりすることが多い。そして、発作の出現とともに精神運動発達の停止や、退行が見られる。例えば頚がすわっていたのが不安定になる、笑わなくなって反応が乏しくなるなど。 ですから、治療は単に発作を止めるだけでなく、発達を促すためにすることになる。そのためにはなるべく早期の診断と治療が重要になってくる。 <診断について> 点頭てんかんの診断をするには乳児期の同時期に見られる他のてんかんとの区別や、驚愕発作や、点頭けいれん等の非てんかん性けいれん現象との区別が必要になる。 そのために脳波やMRIなどの検査をすることになる。しかし、てんかんの診断の基本は発作の観察であることは点頭てんかんでも同じである。点頭てんかんの特徴的な発作症状(瞬間的な点頭とシリーズ形成)に気付き、観察出来るかということが一番重要である。 近頃は受診時にホーム・ビデオで記録して、見せてくれる家族も多くなった。 <検査について> <1>脳波検査 てんかんの診断には脳波検査が一番重要な検査である。とくに非てんかん性のものとの区別に重要だが、点頭てんかんではヒプスアリスミアといって特徴的な脳波異常が見られることで確定診断される。他の多くの発作型や非てんかん性けいれん現象ではこのような脳波異常は見られない。 <2>MRIなどの画像検査 <3>染色体検査や生化学検査等 |